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女性の健康問題「貧血」とは?ライフステージによる症状・原因・予防と治療法
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女性に多い健康問題「貧血」とは?
貧血とは、血液中の赤血球やその中に含まれるヘモグロビンの量が減少し、体内の組織に酸素が十分行き渡らない状態を指します。この状態になると、全身の細胞が必要な酸素を受け取れず、さまざまな不調が生じます。日本国内では、特に女性の健康問題として広く知られています。
貧血の症状は多岐にわたり、軽度の場合には気づかないこともあります。しかし、進行すると日常生活に支障をきたす症状が現れるため、早期の発見と対応が重要です。特に女性はライフステージごとに特有のリスクがあり、それぞれに応じた対策を取る必要があります。
「貧血」の時に現われる症状
貧血が進行すると、酸素供給が不足し、次のような症状が現れます。
身体的な症状
・疲労感・倦怠感
最も一般的な症状であり、日常生活が難しく感じる場合があります。
・めまい・立ちくらみ
軽度の貧血でも見られます。ただし、低血圧でも同じような症状が出ます。立ちくらみが低血圧による場合は医学的には起立性低血圧ですが「貧血をおこす」と表現されていることが多いです。
・息切れや動悸
酸素不足を補おうと心臓が過剰に働くために発生します。軽い運動でも息切れが起こることがあります。
・顔色や皮膚の蒼白
貧血の進行に伴い、皮膚や粘膜が青白く見えるようになります。診察するときは「あっかんべー」をするときに見える目の下の結膜の色で判定することもあります。
精神的な症状
貧血は身体的な不調だけでなく、精神面にも影響を与えます。たとえば、集中力や記憶力の低下、イライラ感、不安感が挙げられます。仕事や学業においては、これらの影響がパフォーマンスの低下につながることがあります。
「貧血」の主な原因
貧血の原因はさまざまですが、大きく以下のように分類されます。
栄養不足
鉄分の不足は、貧血の最も一般的な原因です。特に女性は月経や妊娠、授乳といったライフイベントによって鉄分の需要が増加するため、不足しやすい傾向があります。また、ダイエットや偏った食生活も鉄分不足を招く要因となります。さらに、ビタミンB12や葉酸の不足も、赤血球の生成に悪影響を及ぼします。これらの栄養素が不足する原因には、野菜不足や過度なアルコール摂取、胃腸の吸収不良が挙げられます。
出血
慢性的な出血は、体内の鉄分を減少させるため、鉄欠乏性貧血の主な原因となります。女性の場合は月経過多が主因ですが、胃潰瘍や痔などとともに胃がん、大腸がんなど消化管の病気による出血も見逃せません。これらの出血は徐々に進行するため本人が貧血症状に気づかないことも多く、原因不明の貧血の背後に重大な病気が隠れていることがあるので注意が必要です。
その他の病気
貧血は、他の病気の症状として現れることがあります。たとえば、慢性腎臓病ではエリスロポエチンという造血ホルモンが不足し、赤血球の生成が減少します。また、白血病をはじめとする血液系疾患、がんや自己免疫疾患、感染症も貧血を引き起こす可能性があります。
女性のライフステージで異なる「貧血」リスク
女性のライフステージに応じて、貧血の原因やリスクは異なります。それぞれの特徴を理解し、適切な予防法を取ることが大切です。
思春期(10代)
思春期は体が急成長する時期であり、鉄分の需要が急増します。この時期に初経を迎える女性も多く、月経による鉄分の損失が貧血を悪化させることがあります。部活動や塾通いなど多忙な生活を送る中で、貧血が放置されると学業やスポーツに影響を与える可能性があります。
性成熟期(20歳~45歳)
この時期は月経、妊娠、出産、授乳といったライフイベントが多く、貧血リスクが特に高まります。また、仕事や育児によるストレスや忙しさが、不規則な食生活を引き起こしやすい点も注意が必要です。
妊娠~授乳期
妊娠中は胎児に酸素を供給するため血液量が増加し、鉄分の需要が通常の2倍以上に増えます。さらに授乳期も母乳を通じて鉄分が失われるため、特に注意が必要です。
更年期(45歳~50代前半)
更年期はホルモンバランスの変化に伴い、月経量が不安定になります。この時期の鉄分不足は、他の更年期症状と相まって体調不良を引き起こしやすくなります。
更年期以降(閉経後)
閉経後は月経による鉄分の損失がなくなりますが、栄養吸収率の低下や持病が原因で貧血が起こる場合があります。特にフレイルやサルコペニア(筋肉量の減少)と関連して貧血が進行することがあります。また、年齢を重ねるにつれて消化器系を中心とするがんが貧血の原因となることも増えますので、定期的ながん検診を受けるようにしましょう。
【貧血の予防法】バランスの取れた食事と適度な運動を心がけ、貧血を疑う症状があれば、内科を受診しましょう。また、症状がなくても定期的な健康診断で早期発見に努めましょう。
「貧血」の緊急時の対処法
貧血が急激に進行し、立ちくらみや息切れ、意識障害が現れた場合は、迅速な対応が必要です。特に大量出血が関与している場合は、命に関わるリスクがあります。
【応急処置】まずは安静を保ち、出血している場合は止血処置をしながらすぐに医療機関を受診してください。
「貧血」の原因にあわせた適切な治療法を!
貧血の治療は原因に応じて異なりますので自己判断ではなく診断を受けることも大切です。鉄欠乏性貧血の場合、鉄剤や鉄分を多く含む食品を摂取することが一般的ですが、葉酸やビタミンB12不足による貧血にはそれぞれの栄養素を補う治療が行われます。また、慢性的な出血や基礎疾患が原因の場合には、その治療を優先します。
加えて、生活習慣の改善も重要です。
バランスの取れた食事を心がけ、無理なダイエットを避けることが貧血予防の基本となります。
定期的な健康診断を受け、自分の体の状態を把握することも忘れないようにしましょう。
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当院では、医師・スタッフすべて女性による検査を行っております。
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